ベンディングマシンの曲げ加工について
広川熔工で製作をご依頼いただいた製品をご紹介をします。
某空港の案内表示盤の枠の制作をご依頼いただき、SECCで製作しました。
サイズは約8Mx4Mとなっています。
一つの曲げ角度は全て90°ですが、今回の製品は曲げるのに困難な箇所がありました。
展開の後ベンドCAMで検証しても【曲げ不可】となってましたが、ベンダー担当が曲げ順を考え、角度や曲げ加工を工夫して今回の曲げが完成しました。
【SECC 1.2t】250X2000 製品名:LED表示盤枠
■ベンダー加工前
■ベンダー加工中
■完成品
■完成品側面
■完成品真上
ベンディングマシンの曲げ加工について
曲げ加工の工程設計において重要な点として、個々の部品に対する曲げ順序の決定と金型の選定や交換、回数の予測などが挙げられます。
一般の方には伝わりにくい部分ですが、重要寸法や限界寸法を考慮し、曲げ順序を決めていくことが実は生産効率に強く影響します。
一般的な曲げ順序を決める手順
ベンダー担当は加工を行う際、図面から以下の情報を読み取っています。
図面から考慮するポイント
- 寸法:物の大きさ、寸法精度
- 曲げ角度:直角?鋭角?鈍角?
- 曲げ形状:R曲げ?V曲げ?
- 曲げ方向:同一面上か?逆曲げか?
曲げ順序の検討
- Z形状か?ハット形状か?コ形状か?
- 最終工程箇所の見極め
- 重要寸法を基準に検討
- マテハン効率の考慮
- 斜め突き当て、鈍角突き当ての確認
- あま曲げの有無の検討
曲げ順序の検討はこうした項目の検討を重ね、複合的に行われています。
当社ではアマダ社のHD-NTシリーズのベンディングマシンを使用しており、ベンダー担当がマシンのメンテナンスや整備も行っています。
CAD/CAMの進歩により、曲げ順序の検討や加工可否の判断を行うことは可能です。
しかし今回のようにベンドCAMで曲げ不可となったものでも、経験豊富なベンダー担当が対応することで製品化を実現しています。
こうした最新技術と積み重ねてきた経験で顧客ニーズを満たす努力と実績を日々積み重ねております。
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